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2005、5,21 飯田市郊外の喬木村役場の駐車場に車を置き、一路矢筈トンネルに向かう。総勢11名。
この喬木村役場の駐車場は南信州方面のツーリング時によく利用させてもらっている。いつも、無断で停めさせてもらってるいるが、トイレ、水道も利用でき、何かと便利。もちろん、週末で役場が休みであることが、気楽に利用させてもらっている最大の理由だが、1泊2日の周回コースの場合、位置的にも大変便利な地の利がある。
スタートはもたもたした為、午前10時頃になってしまった。矢筈トンネルへは、ぐいぐいと直線的に上って行く。
矢筈トンネルは自動車専用道路だが、今は無料となっている。法律上は、自転車禁止だと思うが、土地の人の話だと、かまわず通っているとの事、以前までは、迂回する旧道の赤石随道越えで行っていたのだが、やはり、勾配の無いトンネルはラクチンだ。トンネルは約5kmあるが、照明も明るく、それほど車の通行量も多くなく助かった。
兵越えの上りは結構きつい。おまけに、真夏並みの暑さに閉口する。
お世辞にも見晴らしが良いとは言えない兵越峠を適当に切り上げて、本日の宿 山王峡温泉「しらかば荘」へと、快調に下る。PM3;30宿に到着。
「しらかば荘」の風呂は鉱泉で加熱しているが、熱くも無く、ぬるくも無く、疲れた身体にほどよい温度だ。
4人位はゆったり湯船に浸かれる。山中の一軒宿で、車の往来も少なく静かな夕暮れを迎える。
但し、宿泊料金は¥7500と安いが、タオル、シャンプーは有料となっている。
いつものお決まりで、疲れた人は早々と就寝、元気な人は夜中まで、ロビーで騒いでいる。なにしろ、定員15名ほどの宿へ11名で押しかけ、当日は貸し切り状態なので、他の客に迷惑がかかることもあるまい。(宿の人は閉口しただろうけど)
翌日は、肌寒い曇り空の下、AM8:30頃出発。やがて冷たい雨が降り始め、吐く息が白くなる1歩手前まで冷えてくる。前日と同じ位きつい上りが続く、休める勾配が無い。歩くような速度でなんとかこいでいる状態が続く。
足神神社を過ぎると、峠までもう一息だ。勾配も多少緩くなる。やがて、ダートに変わる。雨で濡れているため、後輪がスリップする。インナー28T、リア ローギヤ26Tで目一杯ふんばっている為、トルクがかかりすぎている。解ってはいるのだが、これ以上重いギアは踏めない。たまりかねて半分以上のメンバーが降りて、歩き出すが、乗っても押してもスピードは一緒。情けない。
ダートは距離にして500mほどで、道は消え、階段になる。一旦下って、再度上る。距離は100m程か。
すぐに青崩峠に着く。峠の展望台は良く整備されている。約8〜10畳程の広さで、我々のグループだけで、満杯だ。
静岡県側の眺望は木々の間から山並みが望める程度ではあるが、新緑がきれい。長野県側はいきなり急勾配の下りになるが、見通しはきかない。3体のお地蔵様がひっそりと奉られているだけの静かな峠である。
ここから先の下りは自転車を押し、担ぎしながら、ひたすら下る。道は完全な登山道で、細かいつづら折れを繰り返す。
下草や小木もきれいに伐採され、よく手入れされた道だが、なにせ階段が多い為、階段横の斜面に沿って自転車を押すため、腰と腕が非常に疲れる。峠の名前の由来どうり、ここの岩石は青みがかっていて、大変もろい。1時間位を予定していたが、この下りで1時間半以上を費やした。階段の押し下りで宮下氏のサドルバッグ固定金具が破損した。昼食時のバ―ストとと言い、昨日から宮下氏はついてない。
一時は小康状態になった冷たい雨が、天竜川沿いの道路(県道1号線)に出ると又降り出した。PM2時前に「ぬくた」付近の食堂で遅目の昼食。ビールのせいか、寒さのせいか皆次第に戦闘意識や緊張感がなくなり始める。おまけに雨足は次第に強くなり本格的な降りになってくる。まだ、残り50kmほどある。それもいやな上り勾配だ。誰とは無しに、もうやめようかと、軟弱になってくる。今日はそこそこの時間で切り上げて、福井へ帰らねばならないので、あまりのんびりとしているわけにはいかない。こういうことは決まるのが早い。駐車している喬木村役場へ車を取りに3人がタクシーで向かう。「軟弱!」といわれようが、こういうのもたまにはいいか と変に納得。しばしの間、残り組はお昼寝。
食堂のおばさんは不意の団体客に気を良くしたか、お菓子までサービスしてくれた。
「杖突街道」、「秋葉街道」と、長野県を南北に縦断するコースは今回で一応走破したことになる。
さて、次はどこへいこうか。