クラフテッドWorldへようこそ

このコーナーは自転車に関するさまざまな事柄を、いろんな角度からお話するページです。
皆様にとって、役立つ事から、全く役にたたない事までさまざまです。
その内容によっては、読者の皆様の中で批判、反論をお持ちになられる方もおられるでしょうが、ご容赦下さい。あくまでも私からの一方通行のお話ですので。


第10話「部品へのこだわり」

左の1枚目の写真は私のツーリング用バイクで、チェーンが張り切られておらず、たるんでいます。ショップオーナーのバイクとしてこんな状態でよいのか?といぶかしがる諸兄も居られると思いますが、これはこれで「良い」のです!フロントインナー26T、リアトップ13Tの状態です。

2枚目の写真は同じくフロントアウター48T,リアロー27Tの状態です。リア変速機のガード部が相当引っ張られているのが、わかります。チェーンのたるみを取るガード部がこのように引っ張られているとチェーンには大きなテンションがかかり、プーリ(ガード部についている小歯車)の回転も重くなり、その分駆動力が食われてしまいます。よる年波に勝てず上りが辛くなってきた私にとって、これは重要な事なのです!

リア変速機のガード部があまり引っ張られないようにするには、その分チェーンを長めに取ればよいのですが、そうすると、ギヤの歯数差が変速機の「キャパシテイ」をオーバーしてしまうと、写真1のようにチェーンのたるみを取れきれずに、たるんでしまいます。私のギヤ構成は付いている変速機の「キャパシテイ」を超えているわけです。

しかし、私の場合、フロントインナー26Tの時にリアトップギヤ13Tの組み合わせは状況としてまずありえません。インナー26Tはきつい上りで使う為、この場合大抵リアはローギヤ27T付近に入っています。よしんば、トップ13Tに入れたとしても、この程度のチェーンのたるみなら走行できますし、変速も可能です。

私のバイクはこの両方の機能を殺さないギリギリのセッテイングなのです。

私のこのツーリングバイクに優先して要求される機能は「チェーンのたるみを完全に取る」事では無く、「上りのときにいかに抵抗が小さいか」ということなんです。

 

自転車の部品それぞれ個々には必ず長所と短所が共存します。それは万人にとって共通ではありません。その人の使い方や使われるフィールド、環境によって使う本人が決める物だと思います。・・・「値段が高いから良い部品、性能が良い」、「値段が安いから粗悪な部品」こういう短絡的な判断基準はあまり感心しません。「部品」にこだわるか、「走り」にこだわるか ・・・私はまず、「走りにこだわる」ありきだと思います。走りにこだわるようになると、こだわらなければいけない「部品」の形が、性能が、機能がはっきり見えてきます。そこから、部品へのこだわりについて考えてゆくのが、自然だと思います。


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